Talk.01


20前半の時、僕も高木さんと同じレースのレポートという仕事をしていた。会社は違えどやってることや志は同じ方向を向いていると感じていたけれど、あまりにも大き過ぎる(レース現場での)先輩だった。もちろん面識はない。それでも、お互いよくレース会場に居て、顔は合わせていたので少しは認識してもらえていたのではないかな?と思いたい。

僕は選手としてでもレポーターとしてでも立場は何でもいいから高木さんから声をかけてもらえるだけの人間になりたい。そう頭の片隅で思ってこちらから声をかけることは無かった。そして声をかけて頂くことは二度と来なくなってしまった。

高木さんがいれば僕の出番など来ることはない。そう思うほどに巨大な存在であった高木さんが居なくなってしまったことで、レース界には大きな穴が空いてしまったと言ってもいい。でもそれはこれから皆で埋めていかなければいけないし、皆でもっとレースというものを「良いもの」にしていかなければいけない。

僕にできることは何だろう?なんて使命感を感じながら考えてみて、僕にしかできない事もあるんじゃないかと少しの案が浮かんできた。それに価値があるかはわからないけど、僕は僕のつながりを紹介していくのが面白いんじゃないか、と。

現役選手、過去の選手、メカニック、自転車店スタッフ、メディア、他いろいろ自転車に携わる人たちをインタビューしてみようかなという思いつき。

面白いかはわからないけど、ちょっと徹子の部屋的な雰囲気で自転車好きな人たちを紹介していく。笑っていいともでもいい。とりあえずやってみようと思う。

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白石 正人

1人目はやっぱりSAUCE DEVELOPMENTから紹介したいなと思ってマサトに声をかけてみました。今年20歳になった、今が1番伸び盛りのロードレーサーです。

(高橋)今年は宇都宮ロードE2で2位に入ってE1昇格。全体的に調子が良さそうだね。

(白石) 宇都宮ではゴール前で1分10倍とかいう自分でも驚きの数値が出てました。(笑)

1位には関東で頭角を現しているアーティファクトレーシングの武井選手が入ったレース。結果の安定しない、いつもマーライオンしていたマサトがまさかそんな順位でゴールするなんてと驚かせました。

(高橋)元JPTの松尾君とかも居たし、元E1とか実力者が多いレースだったからまさか入賞するとは思ってなかった(笑)

(白石)やるときはやりますよ!今年の宇都宮の時は3カ月前から目標にしてトレーニングしてきた甲斐があって入賞することができました。1分10倍のパワーは驚きましたけどね。

(高橋)その三か月のトレーニングはどうしたの?コーチは?

(白石)昨年の12月頃に今のチームメイトのアリマスさんと出会って、そこから新しいコミュニティが広がっていきました。そこで(パワートレーニング等)具体的なトレーニングの知識を学びました。あとは主に”パワートレーニングバイブル“を読みながら独学でメニューを作って週ごとのトレーニングを管理を行ってました。

(高橋)(成長ぶりが)すごいな。

高校2年で実業団登録、そこから同じチームとしてやってきたマサトの成長ぶりに驚かされました。

(白石)登録してからずっとE3を走っていて昇格ができていなかったんですが、昨年レースで結果に繋がる感触がようやく出てきました。徐々にコンディションが上がっていき、いよいよというタイミングで自律神経の不良で体調がおかしくなり、医者から運動禁止が伝えられてしまった。でも、運動OKをもらってから死に物狂いで練習しました。

(高橋)あったね。突然泡吹いて倒れたって聞いてビックリした。無事で何より・・・。

(白石)その後、自分に向いていると思っていた「南魚沼ロード」がシーズン終盤に残されていたので絶対にそこで決めたいと思って挑みました。いつもは気持ちが負けてレースの最後の勝負に加われないことが多いんですが、練習は100%とは言えないけど、それ以上にメンタルの方が強く出たレースで、なんとか3位に入って昇格を決めました。ゴール後は呼吸困難で地元の方や救急隊の手当を受けるほどの追い込みでした・・。

(高橋)南魚沼は伝家の宝刀マーライオン(嘔吐)が決まったわけだ。

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(白石)死ぬ気で追い込んで、苦しかったですがあの時の闘争心とやり切った感はモノ凄く自分の中で印象に残っています。

そして今年の木島平を始めとしたレースでマサトは意欲的な姿勢で良いレースをしていきました。上のレベルでのレースではまだスキル不足などは否めないけれど成長という部分では僕らの予想を上回るスピードで進化している最中です。決してフィジカルが強い選手ではないし、それでも時折見せる精神力というか若さ溢れるモチベーションにより周囲の予想を上回っていくことがしばしば起こり始めています。

(高橋)ところでもっと昔は何してたの?

(白石)幼稚園から中3まではピアノとトランペットといった音楽中心でした。

(高橋)そうなんだ。(予想外すぎる)

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(白石)幼馴染がトライアスロンをやっていて、その影響もあって中学生の時から家にあったボロボロのMTBでサイクリングを始めて、中3でロードバイクに乗り始めました。高1になってから競技的な走りをするようになりました。

(高橋) (確かに昔の写真だけみると文化系の生徒感が溢れている)

(白石)それで高2からJBCF登録のレースを中心に走るようになったんですが、金銭的な問題と移動の問題で思ったようにレースは出れませんでした。

(高橋)それは僕も全くの同じ状況だったからよく分かる。若者が機材スポーツをやることのハードルの高さ。僕はサッカーをやっていて半年おきぐらいにスパイクを買わなければいけない。そのための5000円をかなり迷いながら買ってたんだけど、ロードバイクならタイヤとチューブを買ったら5000円じゃ済まないし、練習するほど消耗が早い(汗)

(白石)だから来年からチーム内でU23部門を作って、競技にもっと専念できるような環境を作っていきたいです。

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(高橋)それは大いに賛成。今は競技の強さだけがプロモーションとして生きる時代ではないし、アマチュアチームだとしても色々な可能性があるよね。

(白石)それでもまずはそれなりの結果が無ければ評価は低いので来年はE1で勝ちたいと思っています。本当は今年JPTのレベルまで目指したかったんですが、交通事故で自転車が大破してしまうトラブルがあってレース活動が思ったようにできなかったです。なので、来年はまたJPTも目指して頑張っていきたいです。

(高橋)本当に大きな怪我にならなくて良かったよ・・・。バイクが壊れてしまってもすぐに交換ができず競技を断念するしかない。それは今が大切な若者にとってすごい悔しい時間だな~と思う。ポテンシャルがあるのに活かし切れていない若手が活躍できる環境を作っていきたいね。

(白石)日本のレースはエントリー費も6000円以上(JBCFは6480円)していて、更に地方での開催が多いので機材以上に実費がかかります。機材を除いて1レースにかかる費用は約2~3万円、場所や移動方法によってはもっとかかります。そこをなんとか軽減していきたいですね。

(高橋)そう。色々な考えがあるけれど、レースに出ないとレースの経験は積めない。皆で協力してチームを作っていこう。

ということで10月一杯はやる気のあるU23・ジュニアの選手を若干名募集しています。加入を希望する人はマサトまで連絡を取ってみて下さい。

* * profile * *

Masato Shiraishi (Instagram)

日本体育大学2年生。趣味は映画鑑賞。特技は英会話。

JBCFはSAUCE DEVELOPMENT所属。

サイクリングアパレル Pas Normal Studios アンバサダー。

主な成績

2014年ウィンターロードレース クラスB-2位

2016年 南魚沼ロードE3-3位

2017年 宇都宮ロード E2-2位

2017年 2days race in 木島平 ステージ1a 3位(U23) など

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