本当の技術

カイロプラクティックに通い始めて1年と少々。月曜日に年内最後の施術を受けてきました。

石津先生からは「かなり状態は良くなった」と評価して頂いていて、自分の感覚としても足の具合は不調の欠片もない。強いて言えば寝起きの首や肩こりがあるぐらいなので、それを伝えつつ全体的に身体を診て頂く。

土曜日に堺浜でのレースに参加したのもあって、多少の疲労感はあったと思うのだが、足の張りなどは全く石津先生には伝えていない。身体を調整してもらう施術の中で、左足の太ももの裏側を軽くマッサージされた。

カイロプラクティックは身体の構造(特に脊椎)と機能に注目した専門医療です。カイロプラクティックの施術法は、施術者によって様々ですが、主に脊椎やその他の身体部位を調整(矯正)することにより、ゆがみの矯正、痛みの軽減、機能改善、身体の自然治癒力を高めることを目的としています。

分かりやすく言えば、骨格のゆがみ、特に背骨の機能異常を手技によって調整することで神経の働きを回復するヘルスケア(保健医療)です。すなわち人間の体を主にコントロールするのは脳につながる神経系であり、その働きがよくなれば自然に人は症状の改善とともに健康になるという訳です。

説明にあるように、カイロプラクティックはマッサージというよりは脊椎の矯正を中心に行われています。なので筋肉をほぐすようなマッサージはほとんど行われていません。

それでも歪みに影響を及ぼすような筋肉の張りがあったりすれば一時的にマッサージをしてほぐしてくれるのですが、何も伝えずに左足のマッサージをされたことが驚きでした。

正直なところ、自分で足が張っていると認識していませんでした。マッサージをされた時に初めて「うおっ、太もも結構張ってたな」と気付かされました。

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本当の技術

他人に筋肉の状態などそう簡単にわかるだろうか?僕も自分以外へのマッサージをすることがあるが、その状態のことなど全く分からない。けれど今まで長い年月たくさんの人を診つづけてきた石津先生には分かったのだ。さらに「腸の調子悪い?」って聞かれて、自分のトイレの具合が良くないことも何も伝えずに指摘されて驚いた。笑

自分も自転車の修理や調整を行うが、その作業の様子が「大変そう」「難しそう」というものが困難なのは当然だ。例えばバーテープを巻くだけでも1時間かけて綺麗に巻くことが難しい人もいれば、僕はもっと早く綺麗に仕上げることができる。その作業をしたことのある人ならば、その難しさを理解していて完成度の高さや作業スピードを評価してくれる。

大変さを感じさせず、当たり前のようにできてしまう事に”本当の技術”が詰まっているのだろう。プロ野球選手の投げるフォームは当然のように綺麗で、そのイメージで投げても同じようにはいかない。プロサッカー選手を真似しても同じ弾道は描けない。丁寧に描いてみても、スラスラと絵を描いていく漫画家のように整ったフォルムで絵を描くこともできない。

才能といえば才能であるが、それらの多くは積み重ねてきた技術と経験の成せる業。それらの背景を想像していくと「技術」の価値が見えてくる気がする。

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