17-18 関西CX “柏原シクロクロス”

朝カーテンを開けると外の景色は一面真っ白な雪化粧。寒くなるとは聞いていたけど、雪が積もるとは思っていなかった。

今日のシクロクロスはMOVEMENTの地元大阪、さらには僕の日常的なホームコースのひとつである大阪市と堺市の境にある「大和川」の河川敷で開催された。主幹は柏原に会社を構える”パナソニックサイクルテック”や、本当に近くに工場を構える”東洋フレーム”が中心となってイベントが行われた。他にも柏原ぶどうで知る人ぞ知る”堅下ワイナリー”の出店があったり、ビールパブ(?)のマルカさん、いつも飲み会でお世話になっている”ブタマミレ”さん、オリジナルキャップやグッズ製作の”カシャロ”さんなどなど知った顔ぶれの良い意味でローカル感のあるイベントが行われた。

photo by 犬速さんでお送り致します。(Flickrアルバム)

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会場に着いた時にはまだ一面真っ白な状態で「これは後で溶けてドロドロになるんだろうな」と思わずにはいられなくて、ドライ向けのスピードテレーンを履かせていたことを少し後悔した。ホイールのスペアは持って来ていない。ここはCUBUSを履いたRolf VCXの出番じゃないか、、、と。

でもまぁいいか、今日は楽しむ方が大事だ。そう思うことにした。そう思いながらもワンチャン良い順位でゴールできるように、レースを放棄することはしない。ワンチャン。何事も諦めなければワンチャンあるかも知れない。

途中、雪が舞う天候は寒さを物語っていた。立ち止まっていると体温はぐんぐん奪われていく。食事のために手袋を外してみれば、手は思ったように動かなくなる。カネゴンと話したけれど、体感的には今季のSUPERCROSS野辺山よりも寒かった。笑

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C1のレースが終わり、C2の選手招集のコールアップが始まった。インナーウェアもいつもより着込み、イヤーバンド、レッグウォーマー。寒い日のレースは途中から体温が奪われてパフォーマンスが落ちていくこともあるので防寒には万全の体制。ちょっと着すぎて太ってるようにも見える。

スタート自体は悪くなかったけれど思ったようにレースを展開することは叶わなかった。1周目から太ももの筋肉が悲鳴を上げるほどのキツさを感じるほど。タイヤの空気圧が低すぎただろうか?とも思ったが、単純にコースの馬場が重かったのだと思う。C1のレースもスピード感で「速っ!」とやる気を削ぐようなハイペース感がなかったので安心しきっていたのだが、C1のレーサーたちがそのスピードしか出せなかったのだ。そりゃC2で燻っている僕らには更にヘビーなコースだということだ。

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一見イージーそうに見えるコース。いざ走ってみたら難しい。実際それほど難しいというわけではないが、ライダーにとって厳しいレイアウトになっていたように思う。

「きつい・・・」と思いながら耐えた9周回だった。今季参加した野辺山、堺、桂川、そのどれよりもハードだったような気がする。一番簡単そうなコースなのにそうではなかった。風の影響か、泥による馬場か、設営の人たち自慢の砂セクションか。恐らくそのすべてが良い具合だった。

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ハードなコースは嫌だという人も多いと思うし、僕も快くはない。もっと走りやすくしてくれと思う。

それでも、スピードの出しやすい追い風の直線、ぬかるんだコーナー、泥がタイヤに付いてからの砂。上手い具合にタイヤも重くなるし、グリップが無くなるレイアウト。それは意図したものか雪によるものかはわからない。それでも僕を苦戦させるのには十分だった。というか他のライダーもすごくしんどそうだった。笑

今回はC2とM1、L1が混走だった。M1の上位3名ほどにはパスされてしまった。全員とはいかなかったが、L1の選手も抜くシーンがあった。スピードの出る場所だったので腰ポン(セクハラ)も出来ず、勢いを殺すのも勿体なかったのでズバっと抜いたシーンがあってレース後に「抜くときはもっと声かけちゃんとして欲しいな~」と僕の至らない部分をズバッと言われてしまった。ごめんごめんと謝りつつ、今回は完全に余裕の無さがでちゃったな。失敬。皆さんもレディーには優しく走りましょうね。

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泥、砂、泥、砂、押して走らなければいけないタイミングもおのずとあって、頑張ってランをする。ランが終われば乗るのだが、シューズにまとわりついた泥のおかげでクリートがキャッチできない。走りつつなんとかクリートキャッチにありつくが、その先にはシケイン・・・。なんて計算されつくしたコースなんだと思った。笑

タイヤに付く泥、シューズに付く泥、その両方をうまくこなせないと思ったように走れない。更に強烈な向かい風もあってなんてことない平坦も相当苦しめてくれた。

とにかく上で書いたように常にいやらしく選手を苦しめてくれるレイアウトになっていた。そんなコースを走りながら僕は死にかけていたけど、その反面どこか楽しさを感じていた。イージーなコースにはない高揚感。この難しい感じ、このいやらしい感じ。

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12位(54%)と微妙な順位に終わったが、僕の頭にはこのフレーズが流れ込んできた。

This is サイクルクロス。

This is 向井秀徳。